2023.3.28 share

Q1審査を通して得た気づき

まず、アジア限定のアワードだからこそのよさ。文化的背景、インサイト、市場、それぞれのカラフルさが際立って感じられると同時に、理解していくプロセスが何よりの魅力だった。日本はそのユニークさで評価が高いのも実感。より背景のストーリー性にエッジをたてていくことに可能性を感じた。

またMedia部門として。審査員みんなで照準を絞ったのは、インサイトやクラフトだけではなく“メディア”ストラテジーや“メディア”エグゼキューションとしてのWOWは何か、イノベーションは何か。また社会課題に挑むエントリーも多い中、メディアが「行動の変化をどう起こしたか」「社会の変化をどうドライブするか」に重きを置いた。私以外の審査員はみなさんストラテジストやメディアプランナー。Media部門は、彼らの仕事を今まで以上に魅力的にしていく部門だと感じた。

Q2審査の中で印象に残った施策



➀KNOCK KNOCK

DV被害者が警察に助けを求められない理由は、側に相手がいるから。世界初、バレずに助けを求められるサイレント・エマージェンシーコール。スマホを使ったシンプルかつ美しいコール自体がメディアとなり、メッセージとなり、アクションとなり、自らの意思に反して動けない人の行動のイノベーションを起こす。さらに耳が不自由な人や言葉の壁がある人も、どんな犯罪にも適用できるインクルーシブさ。世界中で採用してほしい。



②UNBRANDED MENU

ゲームの中にすでにある”マクドナルド”を探す、ゲームinゲーム。ゲームを使った施策は今までも多々あったが、マクドナルドにしかできない過去最高にクレバーなゲームコラボ。かつブランドにもゲームにもゲーマーにもwin-win-winな、ゲームインサイトを熟知した施策。



③SKINNY PHONE IT IN

いいオーディオ施策がいくつかあった中、際だっていた施策。スモールブランドらしさを最大限プラスに変換したクールな闘い方。電話をレコーディングスタジオに。そして生活者にとって意外と貸しやすい“声”に注目。競合ユーザーまで巻き込んで、自社広告を作らせちゃうなんて!