2020.11.11 share

秋の夜長のLIONS Live。10月版は、6月版とどこが違って、何が見どころなのか?

最初のLIONS Liveだった 6月版では、4回にわたってレポートを行い、先日は「LYNX Liveレポート」をお届けしました。LIONS Liveは10月にも開催されたので、その10月版のレポートを3回の予定で記して行きます。10月版は6月版とはどこが違ったのか?今回注目のセミナーはどれだったのか?なるべく分かりやすく解説します。まだまだオンデマンドで視聴できますので、ぜひ、覗いてみてください。

【全体として、6月版と異なるところは、どこだろう?】

皆さん、6月はどんな風に過ごしていましたか? 目の前にあった最大の課題は、まったく新しい敵であるコロナ禍だったと思います。三密を避ける、人との接触8割減、ステイ・ホーム、ニューノーマル、マスク着用、オンライン講義、オンライン会議、オンライン飲み会。緊急事態宣言や国外でのロックダウンなどなど。そして、アメリカでは、BLM(Black Lives Matter)運動が激しさを増し、多くのブランドがBLMに真正面から向き合わざるを得なくなっていました。

秋を迎えた今も、基本は変わっていません。コロナ禍は去ったわけではなく、今も警戒を強いられています。BLMもなんら根本的な解決はなされていません。それでも、世の中の雰囲気は、だいぶ変わったと思います。少なくてもコロナ禍に関して言えば、対応するのに慣れたというか、“何をすれば良いのか?”は一通り語り尽くして、「喫緊の課題」というニュアンスはかなり減じた印象があります。

そうした世の中の動きを反映してか、LIONS Liveの内容も、様変わりしました。ウエブサイトに行くと最初に目に入って来るのが、GO BEHIND THE SCENES OF THE WORLD’S MOST CREATIVE CAMPAIGNS(世界の優秀事例の舞台裏を見に行こう!)というメッセージです。つまり10月版では、より具体的な事例を通して語られるセミナーが増えているのです。

もう1つは、オンラインではあるものの、リアルタイムよりオンデマンドがより強く意識されているように感じました。ウエブサイトではやはり大きく、WATCH FOR FREE,WHENEVER YOU WANT, FROM WHEREVER YOU ARE IN THE WORLD(世界中のどこからでも、いつでも好きな時に、無料で見られる!)と記されています。6月版ではここまで積極的にオンデマンドを押し出してはいなかったように思います。

【今回、カテゴリーは、どのように分けられているか?】

6月のカテゴリーは、1.フューチャー・ゲイザーズ(未来を見つめる人達)、2.ホワット・アイヴ・ラーント(私が学んで来たこと)、3.CMOs イン・ザ・スポットライト(CMO達にスポットを当てて)、4.アドバイス・ザット・ワークト・フロームSee It Be It(SIBI)、5.アト・ホーム・ウィズ(各界の有名人とともに)、6.キーノート、7.ライオンズ・ショーツ(ライオン版ショート・フィルム)、8.プレジデンツ・ブリーフィング(審査委員長コメント)、9.ウィナーズ(勝利者たち)の9つに分けられていました。

今回、1~3はそのまま残り、4がSIBI:メッセージ・トゥ・ザ・クリエイティブ・コミュニティ<SIBIは業界での女性活躍を支援するプログラム>に衣替えし、5.に当たるのが、ザ・ニュー・ストーリー・テラーズ<広告界以外の人が登壇している>でしょう。6月の6~9は今回は無くなりました。

加わったのが、6.ビハインド・ザ・シーン:ケース・スタディ(有名事例の舞台裏を探る)、7.インサイダー・ストーリー:クリエイティブ・カルチャー&リーダーシップ(有名事例におけるクリエイティブ・カルチャーやリーダーシップの実際)、8.インサイダー・ストーリー:クリエイティブ・エフェクティブネス(ビジネスに成果をもたらしたクリエイティブの実際)、9.インサイダー・ストーリー:クリエイティブ・ケイパビリティ&プロセス(クリエイティブを実施する能力とプロセスの実際)、10.ザ・エキスパート・ガイド(エキスパートによる当日のまとめ)となっています。

【新しいカテゴリーの中身について、もう少しだけ詳しく。】

さらに10月版では毎日日替わりのテーマが掲げられていました。Day1はクリエイティブ・カルチャー&リーダーシップ、Day2はクリエイティビティ・イン・アクション<パート1>、Day3はクリエイティブ・エフェクティブネス、Day4はクリエイティビティ・イン・アクション<パート2>、Day5はクリエイティブ・ケイパビリティ&プロセスとなっていて、これらは新しいカテゴリー名とも微妙に重なっています。Day2とDay4のクリエイティビティ・イン・アクションとは、個々のクリエイティブ・アイディアを開発する力と考えることが出来るでしょう。

新しく加わったカテゴリー6~8までは、今回のLIONS Live10月版全体のメッセージである「世界の優秀事例の舞台裏を見に行こう!」を体現しているカテゴリーだと思います。その中でも、6はまさしくケース・スタディ(事例の舞台裏)であり多くの興味深い事例が取り上げられています。7は組織運営やリーダーシップの内輪話で、8はクリエイティブと効果に関するもの、9はアイディアの実施に関する部分が主に取り上げられています。

LIONS Live10月版は、やはり具体的な有名事例の舞台裏が、いちばんの見どころ聞きどころでしょう。次回と次々回は、その辺りを中心に紹介して行くこととします。

※LIONS Live10月版については、今回も入れて3回にわたって報告して行く予定です。お楽しみに!