2020年LIONS Liveについて カンヌライオンズ会長 フィリップ・トーマス氏インタビュー

6月22日からはじまるLIONS Liveに先だって、日本事務局はカンヌライオンズ会長フィリップ・トーマス氏へメールインタビューを行いました。
LIONS Liveを行うに至った理由やカンヌライオンズがコロナ禍に果たす役割などに答えていただいています。

①今回、LIONS Liveを行うと決断した経緯や思いを聞かせください。


私たちは今回、フェスティバルを中止にするという苦渋の決断をしましたが、一方でこの困難かつ未曾有の事態の中にあるグローバル・コミュニティを何とかサポートしたいと思っていました。これがLIONS Liveを開催する理由です。
カンヌライオンズの本来の開催期間である6月22日から26日の間、LIONS Liveは魅力的なコンテンツを配信します。10年間のクリエイティビティの変遷をまとめた「Global Lions Creativity Report」の紹介やセイント・マーク獅子賞の授与を通して、クリエーティブ業界を盛り上げます。価値あるインサイトやリポート、ホワイトペーパーなど文化に影響を与えビジネスを前進させるのに役に立つ学びをデジタル体験としてお届けします。
変化する消費者行動に対応するブランド、ビジネスモデルを作り上げるエージェンシー、未来への解決策を探るパイオニアたちまで、すべての人が集い、協力し、問題を解決し、未来へ向かう何かを探し出してほしいと願っています。

②COVID-19の困難な状況の中、カンヌライオンズがどのような役割を果たすのでしょうか。


私たちは常にクリエイティビティをコアにしており、今まさにクリエイティビティが最も求められている時であると思います。
今まで経験のない時を過ごしていますが、今までと違う役割が必要とされているのではなく、これまで実施し提供してきたことをこれまで以上に実施しなければならない、と感じます。
クリエイティビティに重点的に投資してきたブランドが高い成果をあげていることを私たちは知っています。前回の景気後退期において、クリエイティビティとブランド構築に対して重点的に投資してきたブランドは競合社と比較し9倍も早く再生しました。
今こそ、グローバル・コミュニティを元気づけ、前進するためのクリエーティブ・インスピレーションを学べるプラットフォームを提供したいのです。

 

③2020年のカンヌライオンズのテーマやトーク内容などに、COVID-19とそれに伴う社会の混迷はどのような影響を与えましたか。


LIONS Liveのプログラムは、2020年のカンヌライオンズで予定していた8つのコンテンツテーマを組んでいましたが、コロナウイルスと#BlacklivesMatterの影響により見直されています。
これまで以上に共同体としての意識が強くなっており、ともに問題解決するために強いつながりが求められている、と私は感じます。

 

④LIONS Live参加者に対して、この場をどのように活かしてほしいと願いますか?


LIONS Liveは、今の業界の立ち位置、前進する方法を示すバロメータのような役割であると思っています。他者から学び、私たちが直面している共通する課題を解き明かし、グローバルな展望を語り合う機会であると思います。

 

⑤LIONS Liveの真髄を教えてください。


これは、一つしかありません。「クリエイティビティ」です。

 

⑥2020年に新設されたCreative Business Transformation部門はどのようなことを評価するのでしょうか。


カンヌライオンズは、これまで常に業界を映す鏡でした。
これは、業界の進化の結果を新しい部門(Lions)として世の中に紹介する、という意味です。また、部門は定期的にアップデートされ、もう適切ではないと判断されれば、部門をなくすこともあります。
Creative Business Transformation部門は、ビジネスを前進させるクリエイティビティと、社内での働き方や顧客との関わり方を変えるクリエーティブな考え方やアイデアを評価します。

 

⑦日本のクリエーティブ業界に向けてのメッセージをお願いします。


現在、困難であることは展望を描くこと、そして、クリエーティブ業界の素晴らしさを思い起こすことでしょう。
パートナーである国連にクリエーティブ・コミュニティへのメッセージを尋ねたところ、「私たちには『よりよく回復する』責任があります。結束すること、希望を持つこと、そしてこの困難を一緒に切り抜ける政治的な意志が、今まで以上に必要とされています。」という事務総長のコロナ初期の頃のスピーチが送られてきました。
結束・希望・政治的な意志、これらに私は、「クリエイティビティ」を加えたく思います。

 

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