Result結果発表

2019年度審査結果

※ページ内敬称略

インテグレーテッド部門(ヤングスパイクス)

たくさんの御応募ありがとうございました。
最終結果は、以下の通りとなりました。
なお、インテグレーテッド部門エントリー者限定で作品を公開しております。
エントリー者には、エントリー時のメールアドレスにURLとパスワードをお送りしておりますので、メールをご確認ください。

GOLD

エントリー番号:I049
電通 武田 奈々
博報堂 佐藤 亜美

SILVER

エントリー番号:I054
I&S BBDO 押部 由紀奈
TBWA\HAKUHODO 清水 万里合

BRONZE

エントリー番号:I064
TBWA\HAKUHODO 梶川 裕太郎
博報堂 大川 将平

SHORTLIST

エントリー番号:I037
博報堂 北﨑 太介
博報堂 伊藤 慎之介

エントリー番号:I069
電通テック 古山 さくら子
電通テック 吉山 華蓮

エントリー番号:I078
電通 村上 晋太郎
電通 高彦 祐紀

応募状況

提出作品数:119作品

総評・コメント※審査員五十音順

審査員長 博報堂ケトル 木村 健太郎 氏

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短い告知期間にも関わらず、多くの参加者に応募していただきました。企画書による一次審査で6作品のショートリストに絞り込み、プレゼンと質疑応答の最終審査で金銀銅を決めました。実は毎年同じような内容の講評を書いているのですが、今年はちょっと長めに書いて見ます。今回、応募者にはショートリストの作品を公開することにしたので、それと合わせて審査員の観点を参考にしていただければと思うからです。(ショートリストの皆さんご協力ありがとうございます。)

日本代表を選ぶ審査会なので、毎年一次審査では、ポテンシャルを重視して次の3つのうちどこか一点突出したポイントがあるものを選ぶようにしています。課題に対する捉え方と着眼点が一歩深いか、アイデアがユニークでクリエイティブジャンプに飛距離があるか、エグゼキューションに心に響く強さがあるか。だから今回だと「ガム」をモチーフにした案など、他と被ってしまう案はどうしても突出するのが難しくて不利になってしまいます。

僕が一次審査の段階で、課題の捉え方が深いなと思ったのは、Driver×Refuseです。動物製品を買う人でなく、それを運ぶドライバーにフォーカスを当てて、一時的な啓発や話題化を一歩超えた、ムーヴメント創造や課題解決を視座に入れている。また、インターナルボイスが社会や経営のキーになるという時代の感覚を鋭く捉えているとも思いました。

アイデアという点で僕ら3人がユニークだと思ったものは、動物たちが自ら自虐的にドナー登録するというZoo Nationや、FakeをFaithに変えるだけで気づきのメッセージを生むFaith Fur、絶滅危惧種をそれと同じくらいの数の苗字で自分ごと化させる#EqualSurnameも面白いと思いました。

また、空港のバゲージタグに目をつけたEyes On You Tagやクレジットカードのサインで誓約させてしまうSign of fair customerは、エグゼキューションがシンプルで一目で伝わるスピードの速さがありました。

ここで、良いインテグレートアイデアとは何かについて少しだけ。 Zoo Nation や#EqualSurnameはアウトドアアイデアではないのか、Eyes On You TagやSign of fair customerはメディアアイデアではないか、と思われた方もいるかもしれません。
確かに、カンヌにインテグレート部門ができた2000年代後半は、複数のメディアを組み合わせることで成立するキャンペーンのことをインテグレートキャンペーンと呼んでいました。しかし、今は芯となるコアアイデアが強ければ、様々なメディアに自然に波及していく時代です。インテグレートキャンペーンで一番大切なのは、キャンペーンの起点に、人の意識や行動を変える強いコアアイデアがあるかどうか。それがコピーであろうと、メディアであろうと、デジタルであろうと、PRイベントであろうと、芯が強ければ無理なくインテグレートできてしまうものです。
応募作品の中には、複数のメディアに無理やり展開させている案がたくさんありましたが、それはコアが弱いということなのかもしれません。

さらにもう一つ僕らが毎年重視しているのが、企画書のロジックとアートディレクション。このどちらかが少しでもぐちゃぐちゃしているものは一次審査で落ちてしまいます。シンプルなキーワードとキービジュアルでアイデアがすっと入ってくることはこの手の海外コンペティションでは最低限の条件だと思ってください。

さて、当然どの案にも、突っ込みたくなる弱点は存在します。「なぜそれをしなければいけないのか」「誰を動かすのか」といった狙いやインサイトの弱さ、「一般の人々にちゃんと伝わるのか」「下手をしたら逆効果なのではないか」「結果何を解決するのか」といったアウトプットと効果への疑念、「本当にできるのか」「そんなことをする権限はあるのか」「組み先にメリットはあるのか」といった実現性への疑問。審査員はそこを突っ込みたい気持ちマックスで最終審査が始まります。代表予選でも現地本選でも、企画書上のアイデアは半分、プレゼンと質疑応答が残りの半分だと思ってください。

そんな中、Eyes On You Tagのプレゼンは、インサイトからアイデアのロジックがシンプルで太かった。旅に出るとみんな自由な気分になるよね。→少しくらいルールを破ってもいいと思いがち。→だからあなたはモニタリングされているというメッセージが効くんです。→そこで空港でスーツケースにEyes On You Tag!というプレゼンでした。企画書段階ではそれほどでもなかったこの案が、圧倒的に強いアイデアになったのです。
シルバーのFaith Furのプレゼンも実際に審査員にファイクファーを前から着せてハグするインスタ向けのポーズをとらせたりと、単なるエンタメを超えて、実際に体験させる工夫がありました。Driver×Refuseのプレゼンからは、本当に実現させたいという熱いパッションを感じました。

質疑応答では、審査員が弱点について質問を浴びせます。時には意地悪な質問をしているように見えるかもしれませんが、実は多くの質問はサポーティングクエスチョン、つまり、不明なポイントをクリアにしたり、足りないところを引き出したりするための応援だと思ってください。審査員は内容を完全に理解していなかったり、自分で勝手に解釈したり、足りないアイデアを付け足して理解していたりすることもあって、そこを引き出したいと思って質問することさえあります。僕は過去にスパイクスのイノベーション部門でプレゼンした時、審査員が妙に僕に何かを言わせたいような誘導質問をするなと思ってたら、彼らがひらめいてしまったアイデアを僕に言わせたかったのだったということがあります。

海外で実際のヤング審査をすると、日本人は真面目すぎて損してるなあと思うことがあります。真面目にブリーフに答えすぎる傾向と、真面目に質問に答えすぎる傾向がある。特に、質疑応答で愚直に打ち返すだけだと、言い訳をしたり、希望的観測で話しているように聞こえてしまうことがあるのです。質疑応答は合気道。急所を突かれる鋭い質問を受けたら、それはボーナスポイントを稼ぐチャンスだと思って、「よくぞ聞いてくれました」といって、それをきっかけに、審査員が膝をポンとたたくような(質問とは関係なくても)アピールをしましょう。審査員もそれを期待しているのですから。

Eyes On You Tagのチームは、プレゼンだけではなく、質疑応答も合気道が出来ていました。「これは誰向けの施策なの?」「実際はモニタリングしてないのに脅しちゃってもいいの?」といったちょっと意地悪な質問にも見事に切り返していたし、「どうやって実現するの?」という質問に対しては、ソーシャルアクションに関心が高い航空会社の実名をあげてフィジビリを感じさせてくれました。

結果、3人の審査員の投票で、3票とも集まったのが、Eyes On You Tagでした。
シルバーのFaith Furは、ファー自体を促進することの賛否、SNS施策、気候の問題に弱点があったので、質疑応答の切り返し力次第だったと思います。
ブロンズのDriver×Refuseは、怪しい荷物を見つけた時の寸劇でプレゼンしたせいか、その対応のフィジビリに議論が行ってしまったのが残念でした。

今回のみなさんのチャレンジが、今後何かしらでグローバルの仕事をするときの役に立つことを願っています。各カテゴリーの日本代表チームの皆さん頑張ってください。

審査員 電通 佐々木 康晴 氏

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ヤングコンペに参加された皆さま、お疲れさまでした。今年もたくさんの力作を拝見することができて、とても楽しませてもらいました。ありがとうございます!

さて、「インテグレーテッド部門」ですが、応募された作品の95%がノントラディショナルなアイデアで、フィルムなどの通常の広告手段に依存しないものでした。かつては、コアなメッセージをつくり、それをフィルムにして、グラフィックにして、さらに様々なメディアで適切に展開する、みたいな「メディア統合」のアイデアが主流だったこの部門ですが、ヤングな世代ではそれがすっかり塗り替わっていることに、ちょっと希望を感じました。

そういうノントラディショナルなアイデアが、話題になり、人々の気持ちを動かし、行動を作っていくためには、表現が正しいだけでは弱く、面白いだけでも足りず。いまどきのインテグレーテッドは、メディアの力に頼らないだけに、ターゲットの人たちのインサイトにがっつり食い込むとか、彼らのカルチャーを揺さぶるとか、社会で話題になっているいろんなことにうまく乗っかる、など、アイデアをドライブさせる仕掛けが必要になります。

日本発のアイデアは、ともすると、ターゲットインサイトの深堀りが足りていなくて、日本人的な感覚だけで考えてしまっているものもあり。案のドライブ力をより強くするためには、今回のキャンペーンを実施するシンガポールでどんなことが話題になっていて、世界はどんな社会環境になっているのか、ユーザーは何を気にかけて生きているのか、などをもっと深堀りするといいのに、と感じるところもありました。

そのなかで、金賞になったTAGのチームは、アイデアはシンプルで、誰もが目にするモノの新しい使い方ですが、なにより、プレゼンでのインサイトの紐解きや、質疑応答における企画書に載っていない部分の考察披露等が素晴らしく、本番に送り込んでも頼れるチームだ、と感じました。銀賞のFaithFurはまずプレゼンデックが素晴らしく、アイデアがすっと入ってくるものでした。インサイト部分がもう少し深くなっていたら、より良かったかもしれません。そして銅賞のDrivers×Refuseは、一次元上から課題解決をするアイデアになっていて素敵でした。個人のドライバーが守られるような仕組みがあると、より実行可能性も上がったのかも、などとも思った次第です。

言葉も文化も違う人たちの心を動かし、行動させるアイデアをつくる。これはとても難しいことですが、いいアイデアがすっと通って、世界のみんなに「いいね!」と言ってもらえるその瞬間は、本当に気持ちがいいものです。その瞬間を目指して、皆さま、これからもぜひ、がんばってくださいませ!そして選ばれた日本代表チームはぜひ、本番を楽しんで、たくさんの友達をつくってきてくださいませ!

審査員 もり 原野 守弘 氏

アイデアやインサイトの質はもちろんだが、予選通過のためには「企画書のアートディレクション力」、決勝では「英語でのプレゼンテーション力」が、結果を大きく左右する。「腕のいいデザイナー」と「英語で笑いが取れるレベルのコミュニケーションができるプレゼンター」、この2つの要素が優勝のためには必須だ。

金賞となったEYES ON YOU TAGのチームは、まさにこれらを兼ね備えていたと思う。正直なところ、予選通過時はわりとギリギリだったのだが、プレゼンテーションを聞いて、満票で金賞となった。インサイトを交えて笑いを取るアイスブレイクから入るプレゼンテーションでそれまでネガティブだった審査員があっさり態度を変えた。プレゼンテーション力の勝利。

原野個人的にはFaithFurのチームを金賞に推していた。アートディレクション力、プレゼンテーション力、ともに金賞チームと遜色なかったが、フェイクファーそのものを肯定していいのかどうか、という点で議論がわかれ、惜しくも次点となった。

Drivers Refuseは、実現難易度が極端に高いアイデアで評価が難しいのだが、「内部告発から世界を変える」という切り口が現代的、ということで銅賞に。

賞にもれたチームは、アイデアはそこそこよかったが、アートディレクション力とプレゼンテーション力でマイナスがついてしまったチームだ。来年は、そこを改善してまたトライしてみて欲しい。

PR部門

たくさんの御応募ありがとうございました。
以下、PR部門の最終結果となります。
PR部門は、プレゼン審査のためエントリー者限定での作品公開の予定はございません。

GOLD

エントリー番号:PR004
TBWA\HAKUHODO 関谷 拓巳
博報堂 谷脇 太郎

SILVER

エントリー番号:PR081
博報堂 夏 秋馬寧
博報堂 松本 祐典

BRONZE

エントリー番号:PR007
電通パブリックリレーションズ 木村 和貴
電通パブリックリレーションズ 岡 友也

BRONZE

エントリー番号:PR058
ADKクリエイティブ・ワン 川瀬 真由
ビーコン コミュニケーションズ 國本 羽乃

SHORTLIST

エントリー番号:PR021
I&S BBDO 押部 由紀奈
マッキャンエリクソン 小出 鯉子

エントリー番号:PR029
電通 武田 奈々
博報堂 佐藤 亜美

エントリー番号:PR061
電通 相羽 くるみ
電通 友田 菜月

エントリー番号:PR099
オリコム 瀧 智之
サニーサイドアップ 亀山 一樹

エントリー番号:PR190
博報堂ケトル 小渕 朗人
博報堂 天畠 カルナ

エントリー番号:PR222
ビーコンコミュニケーションズ 小林 明日香
ビーコンコミュニケーションズ 近藤 まり子

応募状況

提出作品数:175作品

審査員 電通PR 井口 理

PRカテゴリーへの参加者は年々増えており、若手を中心に益々PRへの関心が高まっていることは嬉しい限りです。
我々が審査を始めて4年目となりますが、本業のPRプランナーからクリエーティブ系の方々までこのカテゴリーにチャレンジしてくれており、PRの捉え方や新たな手法の採用など、審査する側としても学びが多いです。
今年の顕著な現象として、一次審査では審査員4人の選出エントリーがほぼ被らず、40近くのエントリーから2次審査へ進む10エントリーを議論し決めることとなりました。
若手の中で進化するPRアイデアの多様さが根底にあるのかも知れません。またヤング対象の30歳以下というギリギリのラインで応募され最終審査に残る人も多くなりました。
やはり連続して挑戦することで自身のスキルにも磨きがかかるということでしょう。
このような機会を通じてPR業界のさらなる発展を牽引できるよう我々も頑張りたいと思います。

 

 

審査員 博報堂ケトル 太田郁子

エントリーされた皆様、お疲れ様でした。そして、受賞者の皆様、おめでとうございます。
今回のフェアトレードというお題、結構難しかったのではないでしょうか。私自身も頭をめぐらせてみましたが、現状課題をどう見立てるか、価格差を越えて買わせるインサイト、PRオリエンテッドなコアアイディア、すべての側面で難しさを感じました。
実際多くのエントリー作品で、上記が欠如する傾向にありました。
行動を変えうるインサイトが不在で問題を気づかせるところで止まっていたり、巻き込みたいメディアや企業が、なぜ参画してもいいと思うのかという動機の洞察が足りなかったり。
最終的にはインサイトやアイディアに「なるほど、そう来たか」があるチームがファイナリストに残ったと思います。
ファイナリストの方々のプレゼンや質疑は全組、本当に素晴らしかったです。
来年チャンスがある方はまた是非挑戦してください。

 

 

審査員 井之上パブリックリレーションズ 尾上 玲円奈

ヤングカンヌPR部門にご参加の皆さん、ナイストライ!お疲れ様でした!
今年の一次審査は、パターン化したソリューションからどれだけ飛び抜けて発想できたかが勝敗を分けました。
同じ型のPRプランは審査員皆が飽きるほど見てきているので、その中でクリエイティブアイデアが光るプラン、ワクワクして二次審査で話を聴いてみたい作品が残ります。
一方で、二次審査は現場での対応力も含めた総合評価。今回はショートリストで団子状態だった10組の評価が、チームのプレゼンで一気に分かれました。
2019年もPR部門には他部門を圧倒した応募があり、審査員としては嬉しい悲鳴を上げながら、胸を熱くしつつ3週間を過ごさせていただきました。
審査員4人で熟議した結果、自信をもって世界へ送り出す1位2位チームの方々!カンヌとスパイクスもこの勢いで勝ち抜いて、日本に凱旋帰国できるよう一緒に頑張りましょう!

 

 

審査員 本田事務所 本田 哲也

ヤングライオンズPR部門は今年もダントツの応募数でした。
エントリーした皆さん、お疲れ様でした。
そして受賞された皆さんおめでとうございます!
ヤングカンヌの審査員も5年目になりますが、じゃっかん企画アイデアの方向性やプレゼンテーションの作り方が画一化してきた印象がありました。
PR部門としては毎年勉強会や報告会を開催し、日本代表の企画内容を惜しげもなく開示していますので、良い意味ではそこに学んでいるとも言えるのですが、ちょっと引っ張られ過ぎているようにも感じます。
とりわけ、企画骨子として非常に多いのが、次のような流れのものです。
1、議論が巻き起こるような「何か」を世に出す
2、賛否両論が盛り上がったところで、「実はXXでした」という真の意図を明かす
3、それがニュース報道やクチコミで広がる–––こういった仕掛け方は、俗に「アンヴェイル (Unveil:秘密を明かす)系」と言って、カンヌライオンズ本選のPR部門でもよく見られるストーリーテリングです。
あくまでひとつの方法論なのですが、最初からこのアプローチありきで企画しているケースが多いように思えます。
本来のPRのアプローチは、実に多様なものです。
前例に学ぶのもおおいに結構ですが、アイデアの柔軟性も心がけて欲しいと思います。来年も期待しています!

 

 

メディア部門

たくさんの御応募ありがとうございました。
以下、メディア部門の最終結果となります。
※メディア部門では、プレゼン審査があるためエントリー者限定での作品公開などは予定しておりません。、

GOLD

エントリー番号:M139
博報堂 坂本 俊太
博報堂 吉岡 俊介

SILVER

エントリー番号:M050
博報堂 石倉 一誠
TBWA\HAKUHODO 内田 翔子

BRONZE

エントリー番号:M022
ベクトル 小林 大地
博報堂 松隈 太翔

SHORTLIST

エントリー番号:M001
電通 長谷川 輝波
電通 下 穂菜美

エントリー番号:M030
博報堂プロダクツ 松岡 芳佳
博報堂 宮坂 和里

エントリー番号:M054
東急エージェンシー 押田 興貴
東急エージェンシー 野澤 直龍

エントリー番号:M057
McCann Health Japan 兼田 麻衣
McCann Health Japan 谷村 紀明

応募状況

提出作品数:92作品

総評・コメント

審査員長 博報堂MP 嶋田三四郎

昨年に引き続き、審査員長を努めさせていただきましたが、 エントリー作品全体を通じて、ヤングの皆様の「企画力」レベルが格段にあがっていると感じました!
だからこそ…激戦区状態であり…その中でもショートリスト・メダリストに選定されたチームは…
企画として「仕上がっている」状態でした。
では、その「仕上がっている」というのは、どういう意味かを、自分なりの目線でまとめてみます。

① 着眼点
非常に難しく、広いお題だからこそ…どこにフォーカスをあてたかの「着眼点」がとにかく大切です。
選ばれたチームに共通して言えるのが…「発見性の高い着眼点」が際立っていたという事。

② メディアを意識した展開シナリオ
次に大切なのが、発見した「着眼点」をどのように、ターゲットに届けるかという展開シナリオ。

参加された皆様の企画を通じて、いい着眼点であっても、それが「SNS/PRで広がっていくんです!」という雑なシナリオが多かった気がします。
メディアには、それぞれの特性があります。その特性を意識し、活かすからこそできるメディア展開シナリオがあるはずなので、そこまで辿り着いているチームが、上位に残るという結果だったと思います。

③ 強い意志
これは、気持ちの部分の話なのですが、企画立案者に、その企画への「強い意志」があるかどうか…その辺りが企画書やプレゼンテーションから伝わります。「なんとなく、こうしておけばいいかな…」とか、「こういう可能性もありそうです…」という曖昧さでは通用しない事を、覚えておいて下さい。

以上の3つのポイントが、「整っている=仕上がっている」という意味です。

そして、最後に、今後もチャレンジを志す皆様への意識して欲しい事を書きます。

「メディア部門らしさ」とは何か?という話。

 ■ 「メディアの使い方に新しさを加える」というメディアらしさもあります…
 ■ 「〇〇をメディア化する」というメディアらしさもあります…
 ■ 「メディア・コンテンツのチカラを活用する」というメディアらしさもあります…
いずれも正解です。
でも、もう一つ意識して欲しい、メディアらしさとは…「メディア発想=オーディエンス発想」という事。

メディアの奥には必ずオーディエンスがいます。
メディアらしさとは、発信することだけではなく、その先にいるオーディエンスに 「どのような気持ちを創りたいのか…」 「どのような行動をさせたいのか…」までを企画者が想像する事なのです。
クライアント側の伝えたい事を、オーディエンスが聞きたい事に翻訳する意識をもつ事が、メディアらしさの追求だと、僕は考えていますので、これからも、チャンスがある限り、皆様にチャレンジしてもらえると嬉しい限りです。

審査員 VICE Media Japan 佐藤ビンゴ

伝わらなければ意味がない。
では、どう伝えるか、またそれが自身にとって何なのか?
多数の人にとってはどうか??大きな濁流に伝えたいことを投げ込み、どのようにもまれ流れていくのか、これが、最近の私の課題です。
この視点で審査 することを心掛けました。

また、振り返ってみると、本企画群は全て、何かしらのメディアを通して話題に し、目的を達成するということ。
このなかで、なぜ話題になるのか?
自分にとっても話題にしたいものなのか?
本当にBreaking Newsになるのか?
ここら辺、グローバル視点も含めたときに、もっとセンスを磨いてゆきたい。
日本マーケット としても成長したほうが良く、この成長に私も加担したいし、皆さんもそうあっ てほしいと思っています。

 

 

審査員 電通 内田正剛

グローバル視点での社会課題の解決。
毎年同じようなお題が提示される。
難しい社会課題の認知&理解促進と合わせて、関連商品の販促までなど本当に実現可能なのか?
クライアントから提示された課題をきちんと解決(GOALを達成)することは無理だと諦め、その中のどこをきちんと解決すべくかを限定し、施策を考えることが成功への糸口ではないか?
バナナ、コーヒー、サッカー、レシート、子供の労働、絶滅動物・・・・
毎年クライアントとお題は違えども、いつもコアアイディアが同じでは評価されるはずはないと疑わねばならない。
クライアントが望むことは一つ。
きちんとターゲットに伝わり理解され、目的が達成できるのか。
抽象的で分かり難いお題であるからこそ、クライアント基点ではなくターゲット基点できちんと考えることが出来ている施策に仕上がっている作品のみが評価される。
チームの2人が発見したインサイトや、ひらめいたビッグアイディアに溺れることなく、いかにきちんと客観視した上で作業を進めることが出来たかが重要ではないかと思う。
今年の二次審査に残った作品はどれもレベルは高かったと思います。
<まとめにいく>のではなく<少し粗削りでも個性を大切にした>施策、【ヤング】に許された特権であり強みであると思います。
若い才能のさらなる発展のために出来ること、最優先で今後も実行していきたいと思います。

フィルム部門

たくさんの御応募ありがとうございました。
以下、フィルム部門の最終結果と審査講評となります。
フィルム部門エントリー者の方は、コチラより入賞作品が、期間限定でご覧になれます。
なお、パスワードはエントリー時のアドレスにお送りしております。

GOLD

エントリー番号:F014
博報堂 飯田 瑛美
グレイワールドワイド 浦川 瑞貴

SILVER

エントリー番号:F041
電通クリエーティブX 北本 航
電通クリエーティブX 橋浦 脩人

BRONZE

エントリー番号:F006
博報堂 三島 将裕
AOIPro. 三武 直人

BRONZE

エントリー番号:F020
ギークピクチュアズ 大江 海
電通 佐藤 一貴

SHORTLIST

エントリー番号:F002
スパイスボックス 飯泉 翔太
DASH 大藏 敏樹

エントリー番号:F003
TYOINC.SPARK 金野 恵利香
博報堂 廣田 陽子

エントリー番号:F007
I&SBBDO 押部 由紀奈
ハット 山口 直哉

エントリー番号:F053
MajjhimapatipadaDesign 中道 眞人
電通中部支社 東 裕希

エントリー番号:F054
TBWA\HAKUHODO 阿部 槙利
TBWA\HAKUHODO 藤村 ジョナサン元気

エントリー番号:F057
monopo 稲熊 智貴
monopo 高橋 一生

エントリー番号:F068
電通 飯田 羊
電通 太田 文也

応募状況

提出作品数:59作品

総評・コメント

審査員長 TBWA\HAKUHODO 佐藤 カズ―

例えば外人に囲まれても怖じけずに大胆なアイデアを考えられる胆力、例えば一枚絵+一コピーを映像にしたようなシンプルなアイデアの凄み、あるいはアイデアは弱いけど、それを覆すようなクラフトの凄み。もう何年も日本選抜を選んできてますが、最難関と名高いヤングのフィルムでこれといった成功パターンはまだ見つかってないんです。本当に難しい。だから選んだチームの皆様。どうか、どうか今年こそ勝利をその手に。

GOLD
エクセキューションでエンドロールを選んだ時点で勝ちが決まってました。よく見つけたと思います。

SILVER
設計が素晴らしいと思いました。シリーズにしていくことでより面白くなっていくポテンシャルが見えました。が、一本になった時の着地や発見が弱かったと思います。

BRONZE
2チームとも良かったのはクラフトです。このクラフト力に意外性のあるメッセージが見つる力が加われば、来年は期待できると思います。

 

 

審査員 コネクション Timo

全体的にグローバルに通用する、そして48時間と限られてる時間という制限の中での事なので、シンプルさと爆発力=可能性と言う視点で審査させて頂きました。

Gold:
手法も他と変わっており、シンプルに分かりやすくメッセージが伝わると思いました。
クレジットが余計に長いのもよかったと。
最後の説明がちょっと長かったので、そこを上手く纏められればより良かったかと。

Silver:
Goldと同じくシンプルさがありつつ、上手に日本ぽさも演出してて良かったと思います。
またネット検索の説明っぽい所もスムーズに入れ込まれているので、説明っぽくなりやすい所が自然に入ってくる感じも◯。
普段見えないとする幽霊が見えない現実とリンクする所もよかったですね。
最後の落とし込みのタイトル(コピー)にはもうちょっと磨きが必要かと。

Bronze:
両作品とも、とても分かりやすく、エンターテインさせてくれる作品でした。
もちろん海外にも通用する形作りにもなっていた。
FairTradeの本来の意味をもうちょっと盛り込めたらと言う気持ちもありましたが。 全体的に楽しませてもらえました。

纏めとして、全体的に全員スタートポイントでFairTradeの本質を見極める時間をもうちょっと取って入れば、全体的にもっと良くなったんではないかと思います。
現地では48時間しかないので、ギリギリまでそこを突き詰めて、制作にあまり手間かからず本質をしっかりと見極めてください。
そうすれば結果も付いてくると思います。
応援しているので、頑張ってください。

 

 

審査員 電通 高崎 卓馬

限られた時間のなかで、勝負できるアイデアをみつけてそれをきちんと定着させることができそうな「ノビシロを感じる」チームを選ぶ。
という視点でのみ選びました。

GOLDのチームは、説教くさくなりがちなテーマを見事にアイデアに昇華させていて、「わかってるけど、たしかにね」という気持ちをつくるところまで到達していました。

SILVERのチームは、アイデアと設計がとても良かったです。惜しいのは着地の強引さ。
そこがもう少し練りこまれていたら。

BRONZEの2チームは、ともに優れたクラフトで楽しい仕上がりでした。そのぶん WHAT TO SAYがよくあるものだったのでそこを磨けば。

海外で制約の多いなかではありますが、人種も言葉も文化も超えてみんなが笑ってしまうようなイキのいいアイデアでぜひカンヌをあっといわせてください。楽しみにしています。

デザイン部門

たくさんの御応募ありがとうございました。
以下、デザイン部門の最終結果となります。

GOLD

エントリー番号:D006
カヤック 金子 嵩史
カヤック 高橋 祐司

SILVER

エントリー番号:D004
電通 姉崎 真歩
電通 遠藤 生萌

BRONZE

エントリー番号:D011
電通 高橋 鴻介
電通 松永 美春

SHORTLIST

エントリー番号:D009
TBWA\HAKUHODO 清水 万里合
TBWA\HAKUHODO 畑尾 佐助

エントリー番号:D014
東北新社 高橋 明裕
東北新社 高橋 博海

エントリー番号:D021
電通 上田 美緒
電通 中山 桃歌

エントリー番号:D024
電通 関 遼
電通 瀧澤 章太郎

エントリー番号:D031
博報堂 坂本 俊太
博報堂 原 学人

エントリー番号:D036
クリエイターズグループMAC 井上 裕貴
クリエイターズグループMAC 佐藤 菜月

エントリー番号:D037
電通 一森 加奈子
電通 廣畑 功志

エントリー番号:D041
ADKクリエイティブ・ワン 甲斐 桜
ADKクリエイティブ・ワン 古澤 聡子

エントリー番号:D071
博報堂 西脇 慶
博報堂 山田 紘也

エントリー番号:D099
博報堂ケトル 小渕 朗人
博報堂 天畠 カルナ

応募状況

提出作品数:75作品

総評・コメント

審査員長 電通 八木 義博

ゴールドに輝いたのはCROSS the BRIDGE。

コーヒー豆の生産者に必要なのは、生活者に届けるための公平で公正な取引の仕組み。

その仕組みはきっと未来にも、まだ出会っていない遠い国のコーヒーを届けてくれるだろう。

アイデンティティである青い橋が次々と架けられていく展開が、実に気持ち良い。

誰かが泣いて作ったコーヒーなんて苦いだけでしかない。

生産者の労働環境、自然環境がよければ、コーヒーをもっと美味しく飲めるはず。

そのことを晴れやかに伝えてくれている。

審査員 6D 木住野 彰悟

今回のデザイン部門の課題はとても難しかったと思います。
「FAIRTRADE認証商品の販促」という課題に対し、ほぼ全ての作品がコーヒーを題材にしたということからも分かるように、FTやECOのようなサステナビリティな活動は世の中にデザインの事例が多く、それに引っ張られているように感じました。
とは言え、それ自体はFTが課題である限り、デザインの膨らませ方は皆一緒で作品の方向性が被るのは仕方ないとも思いました。
そのような中だったので、アイディアの具体的な表現方法よりグラフィックデザインだから出来る、パッケージとしての気持ちよさ持っていたいと思えるデザイン、理屈ではなく体感で素敵だと思える作品を選びました。

GOLDを受賞した作品は、橋を使用した表現があまり見たことのなく印象に残りました。
ビジュアルがFTを具体的に説明しているわけではないのですが、グラフィックデザインで出来る気持ちよさの表現として大変良く出来ていたと思いました。

また、Silverの作品は、味とFTを同じグラフの中に入れてでグラフィカルに表現するという他の作品にはないビジュアルとしての新しいアイディアが印象に残りました。
ただ、全体として線が細く繊細な表現で化粧品のグラフィックのような印象を受けコーヒー豆、FTという自然物を取り上げているので、太い自然な表現でも良かったようにも感じました。
全体としてアイディアの差はあれど、レベルの高い作品が多く今年も大変難しい選考でした。

審査員 HASHI 橋田 和明

まずは、たくさんの応募、つまりヤングのみなさまの熱意がたくさん集まったこと、とてもうれしく思いました!

今回は、Fair tradeの中でも、コーヒーということまで絞り込んだテーマだったので似たアイディアが多く見受けられたことも事実。絞り込まれたテーマの中では、オリジナリティはさらに重要になってくるな、と感じました。

今回のデザインという部門の中では、デザインが中心のアイディアであり課題解決なので、惜しくもショートリスト止まりでしたが、個人的には「Pay for farmers, not to print.」「SING ORIGIN COFFEE」というアイディアがは好きでした。

前者はPRならば、後者はプロモならば、もっと評価されたのだと思います。
ゴールドに輝いたのは、「CROSS THE BRIDGE」。Fair tradeという橋というデザインに昇華しながら、気持ちがよくシンプルなアートディレクション。コーヒーということだけに惑わされずに、まっすぐにFair tradeと向き合ったその姿勢も、素晴らしかったと思います。

真摯に課題の本質に向き合ったデザインを創ること。私も勉強させていただきました。
また来年もたくさんの熱意が集まることを期待しています。

デジタル部門

たくさんの御応募ありがとうございました。
以下、デジタル部門の最終結果となります。

GOLD

エントリー番号:C009
I&SBBDO 押部 由紀奈
マッキャンエリクソン 小出 鯉子

SILVER

エントリー番号:C006
電通 遠藤 生萌
電通 田中 健太

BRONZE

エントリー番号:C016
電通 末冨 亮
電通 秋山 玄樹

SHORTLIST

エントリー番号:C032
電通 浅野 大輔
ヤフー 平野 彩花

エントリー番号:C062
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム 内山 奈穂
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム 有馬 るみな

エントリー番号:C105
博報堂 北﨑 太介
博報堂 伊藤 慎之介

応募状況

提出作品数:149作品

総評・コメント

審査員長 博報堂 三浦 竜郎

みなさんお疲れさまでした。
今年も数々の力のこもったエントリー、持てる技術を振り絞ったプレゼンを見ていて、グッときました。新しい才能を見つけるたび、うれしい気持ちになりました。

一方で、全体的には審査に困ったというのが正直なところです。
アイデアがなかったり、アイデアだけで企画に落とし込めてなかったり、無理に面白いことを言おうとして論理構造がはちゃめちゃなエントリーがたくさんありました。

レベルが上がっているのか下がっているのかわからなかったので、今年は少し丁寧に、いくつか陥りやすいダメパターンをご紹介します。これはヤングカンヌに限らず、すべてのクリエイティブワークに共通するものだと思いますので、もし思いあたるふしががあったら、来年のコンペティションで気をつけるのではなく、ぜひ日頃から気をつけて1年過ごしてみてください。結果はついてきます。

 

・アイデアをみつけたら、表現に昇華させてください
これはデジタルカテゴリ特有の落とし穴な気がしますが、せっかくアイデアを思いついたのに、それに満足してしまい表現に落とし込むことをあきらめてしまっているチームが多く見受けられました。
「こんなことをしたら、人が動きますよね」というアイデアは、まあいいとして、「で、どうしてそれが実現するの?」という表現がない。あるいは弱い。ちょっと気の利いたオリエンシートのようなエントリーです。みなさんにはアイデアを、具体的な表現に落とし込んで、みただけで人を動かしてしまう腕があります。頭だけじゃなく、腕を動かしましょう。

・あなたのエントリーの最も強いところはどこですか?
ボードに、いろんな仕組みや考え方を書き込んでいる力作がたくさんありました。たぶん、書くの大変だったと思います。ですが、そこまでいろいろ説明しないと理解できない時点で、わかりにくいのだと思ってください。オリエンは往往にして複雑怪奇で珍妙なものですが、本当にワークする解決策は常にわかりやすく、シンプルだということを忘れないでください。
いける!と感じたら、最も強いところは何か、何が希少なのか深く考えてください。そしてそれが他の仕組みがなくてもワークするだけ十分に強いか、あるいはどうしたら強くなるかを考えてみてください。そうすれば、ボードも自然に見せたいものがドーン!と大きくなってきて、無理しなくてもわかりやすくなるはずです。

・インセンティブとペナルティを信じず、表現を信じて
多くのエントリーで、何かをするといいことがあり、何かをしないとひどいことが起こるというものがありました。シンプルなものはお金がもらえたり、罰金を払ったり。気持ちはとてもわかります。一部の案ではインセンティブが成立しないかもしれません。ですが、金銭や罰則がないと本当に人は動かないのでしょうか。仮にそれで人が動いたとして、クリエイティブによる解決と言えるのでしょうか。
もちろん、私たちは現実の生活でそういった不愉快なルールに従わなくてはならないこともたくさんあるでしょう。しかし、多くの力のあるクリエイティブは、仮に全てを奪われても、感情を揺り動かし、人を動かす方法はあると信じています。カンヌの審査員はそうした人ばかりです(だいたいはね)。

・新しいか、強いか、面白いか
みなさんいろんなことを知っていて、真面目に考えていて、とても思考体力があるなと感じます。さらに今回のテーマは真面目な社会問題、国際問題ですので、眉間のシワもいっそう深くなったことでしょう。 ですが、創意工夫に長けて適応性の高いホモ・サピエンスという動物は、真面目なことを真面目に伝えても反応しない特徴をもっています。新しい表現でハッとさせたり、無視できない強い表現で唸らせたり、チャーミングなユーモアで笑わせたりしてようやく、人は動いてくれるものです。
そうした表現的な見所に欠けるエントリーは、どこかで必ず当たり負けします。本番でも絶対に勝てないでしょう。あきらめないでください。コンペティションではそこが最後の、そして最大の勝負所なのです。

 

 

審査員 ADKクリエイティブ・ワン 大塚 智

今やデジタル部門というカテゴリの解釈が難しくなっている中でも、たくさんのエネルギッシュなアイデアを見て若手の勢いを感じました。
デジタルといってもとてつもなく広大な領域なので、集まったアイデアはPR的なものからプラットフォーム的なものまで、多種多様。
一方で、そうしたサブカテゴリのような枠に収まっているように見えるアイデアも多かった印象です。
今の若手が一番強みを持つ部門だと思いますが、そんなやり方あったか!と唸らされるアイデアは限られていたかもしれません。
そうした中で最後まで残ったのは、やはりどれかの小カテゴリに回収されそうなアイデアより、外に広がる力を感じるアイデアでした。
デジタルってこんな感じ、ヤングコンペってこんな感じ、という既成イメージを壊せるようなアイデアにこそ、これからは世界と戦う期待を背負えるのかもしれません。
来年こそ!そんなアイデアがたくさん集まることを期待しています。

 

 

審査員 電通 キリーロバ・ナージャ

挑戦したすべてのみなさま本当にお疲れ様でした。そして、ファイナリストのみなさまおめでとうございます!
今年は、かなり審査する時に悩んだ年でした。すばらしいアイディアがたくさんあってワクワクしました。
でも、よく読むと矛盾などが見えてくる・・・というエントリーも結構ありました。
せっかくいいところまでいっているのに・・・と悔しかったので少しだけ工夫すると点数がぐーんと上がるポイントを5つ紹介します。

●それは、アイディアですか?それとも仕組みですか?
デジタル部門という言葉に引っ張られたのか、仕組みによりすぎているチームがたくさんありました。このツールを使おう!このプラットフォームに乗っかろう!その着眼点はいいですが、そうことで狭くなり過ぎていませんか?ご褒美でつる、もしくは罰ゲームが待っていることになっていませんか?とあるプラットフォームありきになり過ぎていませんか?人は、なかなか仕組みだけだと動かないことがい多い。着眼点にアイディアの力でチャーミングさを加え忘れずに、自分ならこれをやるかなあ乗っかるかなあとチェックしましょう。

●そのタイトル、アイディアにあっていますか?
アイディアや仕組みはいいのに、なんだかタイトルと合ってないエントリーもありました。タイトルにあげていることがコアアイディアとずれていたり、あるいは、違和感を生んでいたりしました。フェアトレードがお題なのに、拡散させようと考えている間に違う方向に行ってしまう。キャッチーさも大事ですが、腹落ちしないとワークするかについて疑問が生じます。最後にもう一度タイトルをチェックしましょう。

●そのインサイトやターゲットは本当にあっていますか?
アイディアはとても面白いのに、インサイトに納得しきれないエントリーがありました。共通した価値観や言葉があるけど、その人たちは本当にそのタイミングでこの課題について考えてくれるのか、アクションさせるのにベストな設定なのかもう一度考えてみよう。理屈ではそうだけど、実際にはなかなか振り向いてくれないタイミングに無理やりアイディアを乗っけると違和感が生まれてしまいせっかくの面白いアイディアも根拠のないものになってしまいます。

●ボードのデザインにメリハリ&ステキを!
ここ数年、デジタル部門だけかもしれませんが、ボードのデザインが落ちている気がします。せっかくいいアイディアなのに、それをうまく見せられなかったり、重要なポイントを立たせられていないチームが目立ちました。文字が多かったり、どこを見ればいいかわからないと速度が落ちていきます。もちろん、アイディアを見ますが、現地に行くとたくさんのボードが並ぶ中で、目立っていないとなかなかちゃんと読んでもらえないことも。色や文字の組み方、画像の選び方を変えるだけで、もっともっと上に行けると思いました。アイディアを粘るのも大事ですが、ボードを粘るのも同じくらい大事です。

●プレゼンは棒読み禁止&二人で喋ろう!
英語でのプレゼンなかなか大変ですよね・・・ボードに書いてあること以外のことでどう審査員をワクワクさせるか、ここが意外とポイントだったりします。特に現地に行くと、様々なプレゼン手法や演出をするチームが現れます。必ずしも寸劇をする必要な無いですが、英語が苦手でもなるべく2人で喋ったり、とにかく楽しく、自身を持って話してみるなど生き生きとしたプレゼンを心がけてください。英語は年々上達しているし、細かいところはボードに書いてある。だからこそ、もう少しフランクに審査員に英語で話しかけてみてください。

ぜひ来年もたくさんの面白いアイディアを楽しみにしています!
そして、選ばれたチームは、カンヌやスパイクスの本戦でも頑張ってくださいませ。応援しています!!

プリント部門

たくさんの御応募ありがとうございました。
以下、プリント部門の最終結果となります。

GOLD

エントリー番号:P158
電通 根岸 桃子
電通/Dentsu Lab Tokyo 和田 夏実

SILVER

エントリー番号:P009
博報堂 京井 彩乃
博報堂 森永 大貴

BRONZE

エントリー番号:P133
I&S BBDO 永田 彩乃
博報堂プロダクツ 永田 俊

SHORTLIST

エントリー番号:P007
カヤック 金子 嵩史
カヤック 高橋 祐司

エントリー番号:P017
電通 伊藤 みゆき
電通 江口 昌宏

エントリー番号:P018
博報堂 大場 翔平
博報堂 春山 豊

エントリー番号:P030
電通 関 遼
電通 瀧澤 章太郎

エントリー番号:P033
博報堂 永塚 剛士
博報堂 矢島 源太郎

エントリー番号:P035
電通東日本 森 玲於奈
たき工房 森本 一平

エントリー番号:P039
クリエイターズグループMAC 金野 夏歩
サイバーエージェント 田口 由季

エントリー番号:P051
電通 飯田 麻友
ジェイアール東日本企画 谷島 康葉

エントリー番号:P058
ワントゥーテン 富永 省吾
ワントゥーテン 綿野 賢

エントリー番号:P113
マッキャンエリクソン 石塚 啓
マッキャンエリクソン 岩崎 菜都美

エントリー番号:P115
電通テック 加藤 光
電通テック 狩野 史帆

エントリー番号:P123
電通 中川 紗佑里
電通 三角 瞳

エントリー番号:P136
ワントゥーテン 森 江里香
ワントゥーテン 田口 望美

エントリー番号:P141
日本デザインセンター 深澤 冠
日本デザインセンター 安田 泰弘

エントリー番号:P163
博報堂 冨田 佳菜子
博報堂 松田 綾乃

応募状況

提出作品数:135作品

総評・コメント

審査員長 電通 八木 義博

モビールを使った作品がゴールドに輝いた。

正直に言うと、プリント広告としてのコアアイデアの生かし方、レイアウトデザイン、文字要素の選択や処理などについて、技術不足を感じた。

しかしながら、フェアトレードへの切り込み方にチャレンジを感じた。

他の作品がいかにして弱者を救うか。というアプローチに対して、世界の均衡をテーマとして活用し、

フェアトレードがなされていない一部の均衡の崩壊がひいては世界全体の均衡を乱し、自らに影響することを訴求しようとしている。

明るく可愛いビジュアルだが、強いメッセージが伝わってくる。

審査員 Tang 尾形 真理子

フェアトレードという難しい課題に、

頭を悩ませた方が多かったのではないかとお察しします。

正しいことは知ってるけど。

そうなったら良いとは思うけど。

この「けど」を引っ繰り返すには、

とんでもないチカラが必要です。

しかも政治でも法制度でもなく、
それをクリエイティブのチカラでやるという・・・。

アンフェアを強いられる生産者は経済的弱者である。
それを知らない人はきっといません。
フェアトレードの先にある未来のメリットにまで、
目を向けられているかどうか。考える姿勢があるかどうか。
そんなポイントをわたしの審査基準としました。
世界の舞台で、考えることを楽しんできていただければと思います。
日本から応援しております。

審査員 Kananoi 金井 理明

今回の審査は、1位を決めるのにかなり悩んだ会議になりました。
多くの切り口が「安い賃金で子供たちを働かせる:悪」をベースにクリエイティブを構築しており、そのアイデアの中にも秀逸なビジュアルやメッセージはあったのですが、アイデアの起点が同じであることで、同じ一括りのグループになってしまいました・・・なんだか勿体無い。もっと斬新な、いや斬新でなくてもフェアトレードの意味を冷静な切り口で表現しているものはないのか・・・何度も何度もエントリー作品を見直したのでした。

他の切り口でキラッと光ったものがあったのかというと、そうでもない。
キラッというよりかは、かなりぼんやりした鈍い光を放っていたものが今回の1位の企画でした。
なぜ鈍い光という表現を使ったかというと、最初のセレクトで弾いてしまっていたからです。スルーしてしまっていました。
よくわからなかったのです、ぱっと見が。

今回、本当に大事だなと思ったことは2点です。

1 切り口の大切さ。独自性(今までの広告的レトリックに陥らない事。ここに時間をかけて、深掘りしてみてください。ヤングカンヌ資格者のフレッシュな視点を審査員は見たがっています。)

2 その切り口をきちんと定着させるビジュアル・コピーの開発。共感性(伝わらなければ意味がない。わかりやすくシンプルにプレゼンテーションしてください)

今回の課題は、なんとなく知っている知識ゆえに、深堀することが難しくなってしまったのかなと思います。限られた時間の中で、僕らが一番色々考えた!と思えるくらいのアイデア出しあってください。

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